がん集学的治療研究財団・監事 認定NPO法人セルフメディケーション推進協議会会長 日本生活習慣病予防協会 タニタ体重科学研究所名誉所長 池田 義雄 |
ー「一無、二少、三多」のすすめー 私が会長を務めている認定NPO法人セルフメディケーション推進協議会(SMAC)は平成2年の設立以来、日本薬剤師会、日本OTC医薬品協会、日本チェーンドラッグストア協会、日本生活習慣病予防協会など本協議会の趣旨に賛同する団体、企業並びに個人による支援と協力のもと幅広い活動を展開して今日に至っている。 さてセルフメディケーションは薬局、ドラッグストアなどで購入したOTC医薬品(大衆薬)等を用いて自分で手当てをする自己管理治療という狭義の次元に加えて、肥満、糖尿病、高血圧、脂質異常そしてがんをも含めた生活習慣病の予防も視野に入れている。これらは何れも初期は無症状ながら将来的には重大な疾病として死に直結していく可能性が予測されるところのものである。そこで今日はこのような危険な病態の予知、予防に対するセルフチェックやセルフケアを行う自己健康管理という広義の意味合いもセルフメディケーションには包括されている。 例えば当財団が取り組んでいるがんについても、「予防に勝る治療なし」は関係者の等しく認めるところである。これへの対応のため過去2年間にわたって日本生活習慣病予防協会が主催する一般市民向けの予防講演会に、当財団はセルフメディケーション推進協議会と共にがん予防の啓発活動に尽力されてきている。これは素晴らしい取り組みであり、佐治理事長ほかの真摯なご協力が絶大な力を発揮している。そして日々の生活の仕方の中にがんの予防策があるとすれば、その中身は「一無、二少、三多」であることを確信している。 一無は無煙(禁煙)、二少の一つは腹七、八分目の少食、二つは飲める人でも日本酒換算で1合までの少酒、そして三多は運動を多く(多動)、しっかり休養(多休)をとり、多くの人、事、物に接して(多接)創造的な生活を送ることにある。そこには「笑いが欠かせない」というのが前回の予防講演会でも強調されたところであった。 顧みるにわが国におけるセルフメディケーションは、生活者自身が自らの体調管理のために、禁煙、少酒、少食を工夫し、各種の方法で身体を鍛え、休養への配慮を充分に行いながら、がん予防に関しては、早期発見のための検診を欠かさないなどが骨子となっている。これこそは“養生”の神髄であり、多くの生活習慣病そしてがん予防にも直結するものとして捉えたい。 |
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★今まで行われた当財団の臨床試験一覧についてはこちらから(詳細がPDFでご覧いただけます) |
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